Light InSight








光と知覚をテーマにした展覧会。最近のものから30年近く前のものまで。

こうしたインスタレーション作品は実用性皆無だから作者のメッセージがストレートに出てきやすい。同時に見たメディア芸術祭や毎回欠かさず録画しているデジスタを見ていつも感じることだが、海外の作品はメッセージ性が非常に高いと言うこと。上掲のサンキュウ−インストゥルメントなど、そのタイトルとは裏腹に胸に重く響いてくる。それに対して日本人の作品(という括りはいささか乱暴だけど)は、つくりたいからつくった作品という印象が強い。管理人の勤務校で数年前に、デジスタの司会者中谷日出氏の講演会を行い、そのあとで少しお話しする機会がありそうした感想をぶつけてみると、さすがに同じような考えはお持ちだったけど、それはそれで良いんじゃないのというようなご意見でした。まずは裾野を広げること。メッセージなどはその先に見えてくるというようなことでした。

この手の作品は今はなんでもコンピュータを使って処理しようとするけど、昔の作品を見るとアナログなデバイスが駆使されていて非常に興味深い。特にspace-speech-speedは近頃はとんと見なくなったスライドプロジェクターにこんな使い方があるという点で。技術的に高度なことをしているから偉いわけじゃないとは学生によく言っていることだけど、こういうのは参考になります。